センセーショナルなパンフレットであった『機械との競争』の続編。事例をアップデートし、さまざまな提言につないでいる。
デザイン業界的には、レイナー・バンハムの『第一機械時代の理論とデザイン』を想起するタイトルだ。バンハムは第一機械時代を産業革命から自動車の時代ぐらいとしていて、生活家電の時代を第二機械時代としている。
本書は蒸気機械の実用化に始まる産業革命からをファーストマシンエイジとし、デジタル・コンピュータの発明を画期としてセカンドマシンエイジとする。
バンハムが『理論とデザイン』としていたのに合わせるなら、こちらは『第二機械時代の労働とデザイン』となるだろうか。
狭義のスタイリング的なデザインの話題はほとんどないけれども、事例に沿って具体的に展開していく、労働や雇用、格差を巡る政治や経済の話題は、これからの我々の価値観の再編成を問うものであり、「デザイン」の問題にほかならない。
「ファースト・マシン・エイジがエネルギーの力を解き放ち物理的な世界を変える役割を果たしたとすれば、セカンド・マシン・エイジは人間の創意工夫の力を解き放つと期待できる。」(p.408)
デザイン業界的には、レイナー・バンハムの『第一機械時代の理論とデザイン』を想起するタイトルだ。バンハムは第一機械時代を産業革命から自動車の時代ぐらいとしていて、生活家電の時代を第二機械時代としている。
本書は蒸気機械の実用化に始まる産業革命からをファーストマシンエイジとし、デジタル・コンピュータの発明を画期としてセカンドマシンエイジとする。
バンハムが『理論とデザイン』としていたのに合わせるなら、こちらは『第二機械時代の労働とデザイン』となるだろうか。
狭義のスタイリング的なデザインの話題はほとんどないけれども、事例に沿って具体的に展開していく、労働や雇用、格差を巡る政治や経済の話題は、これからの我々の価値観の再編成を問うものであり、「デザイン」の問題にほかならない。
「ファースト・マシン・エイジがエネルギーの力を解き放ち物理的な世界を変える役割を果たしたとすれば、セカンド・マシン・エイジは人間の創意工夫の力を解き放つと期待できる。」(p.408)