6 速度とスケール
Powers of Ten,時間の文化史、鉄道旅行の歴史 建築ITコミュニケーションデザイン論 第6回
本江正茂
2013年5月22日水曜日
チャールズ&レイ・イームズ "Powers of Ten" 1977
- スケールの移動。宇宙のなかで、例外的に豊かな我々のスケール
西村佳哲ほか『一日/A DAY』
- 「最も強い生物時計のひとつ「日周期」をテーマとする」
- 「太陽と潮汐、気象、バクテリア、植物、昆虫、動物たち、ヒトの身体、 人間社会を横断する11の映像」
- 「一日を96秒で表現する、11のコマ落とし映像を横並びに同期投影。」
- http://www.livingworld.net/10_aday/index.html
20世紀:速度への熱狂
- スティーブン・カーン『時間の文化史』浅野敏夫訳、法政大学出版会、1993
- 大西洋横断競争
- 懐中時計:「短い時間」への関心。時間厳守の感覚。
- 自転車、自動車、最初の公道における速度制限
- 電車・電気・電信・電話
- 工場労働、フレデリック・テイラー「科学的管理」1911, Fordism, 「モダンタイムス」
- Ford vs GM
- マイブリッジの連続写真,デュシャン「階段を下りる裸体 No.2」1912
- ストラビンスキー「春の祭典:聖なる踊り」1913
- もっと速く/もっとゆっくり
鉄道旅行の歴史
- ヴォルフガング・シヴェルブシュ『鉄道旅行の歴史:19世紀における空間と時間の工業化』加藤二郎訳、法政大学出版局、1982
- テクノロジーの導入による空間認識の変容という主題
- 原動力の機械化,機械による新しい運動,カッサンドル,唱歌「汽車」
- 鉄道の空間、鉄道の時間
- 19C初期、時間の短縮=空間の収縮とだけ表現
- 実は、空間の収縮と、空間の拡大の二重の現象。スプロールは鉄道にはじまる。
- 時間と空間の抹殺,アウラの喪失,ヴェンヤミン
- 標準時
- 地方は独自の時間を失う。
- 「標準時」は鉄道運行のために採用されたシステム。
時間、空間、地球の標準化。
- 子午線:緯度経度、メートル法
Q 現代における速度とスケールの変容はどこに起きているか。それは今後どのように評価されることになるだろうか?
参考文献
- スティーブン・カーン『時間の文化史』浅野敏夫訳、法政大学出版会、1993
- ヴォルフガング・シヴェルブシュ『鉄道旅行の歴史:19世紀における空間と時間の工業化』加藤二郎訳、法政大学出版局、1982
- フレデリック・W. テイラー『新訳 科学的管理法』有賀裕子訳、ダイヤモンド社、2009
- R. バチェラー『フォーディズム』楠井敏朗他訳、日本経済新聞社、1998
- ヴァルター・ベンヤミン『複製技術時代の芸術』佐々木基一訳、晶文社クラシックス、1999