『仮設のトリセツ』
をご恵投いただいた。
新潟大学岩佐昭彦研究室の素晴らしい仕事。
"仮設のトリセツ―もし、仮設住宅で暮らすことになったら" (岩佐 明彦)
もちろん、貧弱な仮設住宅での暮らしは厳しいものだろうけれども、本書は自分たちの生活環境を自ら整えていくことの喜びに満ちている。もしかすると、「普通」に暮らしているはずの人々の方が、こうした住まいへの「工夫」から疎外されてしまっているのではないか、とさえ思わされる。心得10 「失われた2年間ではありません」にあるとおり、「人生に「仮」はな」い(p.45)。
p.118にあるような、ほんの少しの環境工学的知識(というと大げさだけど、コールドドラフトとかヒートブリッジとか)があれば、さらにぐっと効率よく改善できるではないかとも思う。もう少し踏み込みたい人のための『仮設のトリセツ 達人編』が待たれる。