建築学会の渡邊朗子さんが主査のWGによる研究集会に行ってきた。
http://www.aij.or.jp/jpn/symposium/2008/090304.pdf
ホールではなく、大きめの会議室をつかった会であったが、ほぼ満員の盛況。
IT系の企業の方なども含め、幅広い参加者層だったようだ。
セルカンさんの「インフラフリーハウジング」や、パナソニックの山本さんが指摘した、家事サービスの外部化による「家のドーナツ化」、慶応の三田先生の「DNA型データベース」、児玉さんの「フェロモン」など、興味深いコンセプトがたくさんでてきたのでおもしろかった。
皆が建築レベルにフォーカスしているので、操作をどのスケールで考えるのがよいのかが私には気になり、都市についてはどう考えているのかを質問してみた。切り閉じる単位を大きく設定することの実装上の困難は理解できるのだけれど、もう少し大きなスケールの方が「濃い」んじゃないかなあとも思われた。行政やビジネスの切り分けられかたと合致しない半端な操作単位を設定してしまうと、話しは面白くても、社会のなかで誰がそれをやるのかまったく見えてこないというのもよくあることではあるのだが。
コメント (1)
先日はお疲れさまでした。
本江先生や皆さんのご支援のお陰で充実した会になったのではないかと思っています。
スケールの切り分けについて、質疑でお話ししたように
・実装技術レベル(建築、土木、情報など)
・ガバナンスのレベル(地権者、管理者、行政など)
・アフォーダンスのレベル(リーチャブル、ビジブル、ウォーカブルなど)
が考えられると思っています。
研究者としては、社会的に既成概念化しているユニットを一度クリアして人間のアフォーダンスからの切り分けを試みたいと思うのですが、実際に使われるためにはそれらを意識しないとならないのでしょうね。
投稿者: 児玉哲彦 | 2009年03月10日 12:56
日時: 2009年03月10日 12:56