を見た。
映画「落下の王国 - The Fall -」オフィシャルサイト
失意のスタントマンの語る物語を聞きながら、映画を観たことのない五歳の女の子が空想する物語世界の映像。色鮮やかで濃密で奥行きがなくフラットな空間。ものすごくゴージャスな「オズの魔法使い」(誉めてます。)
主演の女の子、カティンカ・アンタルーが圧倒的な存在感で、これは「ミツバチのささやき」のアナ・トレントに通じるワンチャンスの映画だったのだ。
ロケ地の豪華さが宣伝文句になっていて、確かに絵に描いたような砂漠や、壮麗な建築空間が次々と出てくる。インドではタージマハルも出てくるが、あれは墓で内部空間はあまりないので、むしろ物語が進むのは、「ブルーシティ」ことジョードプルの城塞やウマイドバワンパレスや、アグラ郊外にある廃都ファテプルシクリ などにおいて。もちろん、架空の場所として出てくるので、特定されるわけではないけれど。
撮影にはCGを使っていないという触れ込みだが、実際は余計な手摺や観光客はCGで消しているのだそうだ。インドというのは本当にフォトジェニックで、映像で見るととても崇高に見えるのだけれども、実際の場所はものすごい喧騒に支配されている。音を消し、人を消すと、ファテプルシクリもこうなるのだね。
後半、突然、昏睡した女の子が目覚めていくシーケンスに、クエイ兄弟のような人形アニメが挿入されるのにはおどろいた。(クエイ兄弟ではないらしい。)
グーグリ グーグリ グーグリ 消えうせろ!