という記事を、『10+1』49号に寄稿しました。「現代建築・都市問答集32」という特集です。
GoogleMapsの地形表示とMy Locationという二つの新機能は、いずれもワールドワイドウェブの情報的論理的空間を、より具体的な手触りをもった形で物理的身体的な空間で結びつけようとする試みだと考えることができるように思われる。 「世界中の情報を整理し,誰からもアクセスできるようにする」を社是とするGoogleは、通常のWebページをクロールし続けるのはもちろんのこと、大学等の図書館と提携し、かつて紙に印刷された書物を精力的にスキャンしてデジタル情報化し、自らのデータベース空間を拡大し続けている。その版図を拡大し、いまだ整理されていない情報を獲得し、さらなるデータベースをさらに充実したものとしたい。そのためには、模糊として表現されずにあったなにものかが、情報として切り出される現場に立ちあい、それが産出された瞬間につかまえること、がひとつの方向性であることは間違いない。その時、Googleは、人間が住まう物理的身体的空間へのコミットをさらに深めていくことになるだろう。 (中略) これらのサービスは、いずれもユーザーたちがコミットしあうことで産出される、場所の意味に注目している。Googleは、あるいはGoogleにかぎらずネットワークの記憶機械たちは、人間によって場所が記号として表現され、場所の意味が産出される瞬間に、それらを集めてしまおうとしている。データベースに取り込んでしまえばこっちのもの。相互に関連付けられ、無限の関係性がデザインされ再生産されていく。※本江正茂「GoogleMapsは建築にどんな影響を与えますか?」、pp.140-141、『10+1』49号、INAX出版、2007
……みたいなことを書いてます。
掲載誌は研究室にあります。
コメント (2)
>掲載誌は研究室にあります。
「買え」って書かないんですね。
投稿者: 石川初 | 2008年02月04日 20:37
日時: 2008年02月04日 20:37
それがいけなかったですかね
投稿者: もとえ | 2008年02月04日 21:50
日時: 2008年02月04日 21:50