書類書くのはイヤだよう (内田樹の研究室):
今年度の私の採点基準は「そのような知的な構えをとることが、あなた自身の知的パフォーマンスを向上させるか?」という問いのかたちで立てられている。
もちろん、ひとりひとり構えは違う。
恭順で謙抑的になることで知的に向上する学生もいるし、反抗的で懐疑的になることで知的に向上する学生もいるし、知識を詰め込むことで向上する学生もいるし、詰め込みすぎた知識を『抜く』ことで向上する学生もいる。
そんなの人それぞれであるし、同一人物であっても春先と冬の終わりではこちらの着眼点ががらりと変わることもある。
教育も研究も「なまもの」である。
よく言う「人間と環境のインタラクション」ってのを「構え」と言ってみる。少し論点がずれる。そのずれをちゃんと読み取ること。