公開審査で日本一をはじめ各賞が決定された。(まだ公式サイトには情報がないようだが……)
今年は115校からのエントリーがあり,実際に会場に届いたのは466作品。もちろん過去最高。展示にしても公開審査にしても,smtのキャパのほぼ限界。事故無く終えることができて心から安堵した。
前日の予選(466から100選へ)。
6階にビッシリ作品を展示して,ようやく並べきる状態。テーブルの上だけではどうにもならず,足下にもたくさん置かれている状態になっていた。
これまで以上の来場者が予想されるのに,この展示状態では来場者にとっても作品にとっても危険すぎるという判断から,模型が複数あるものやあまりにも大きすぎるものについては,予選終了後に一部をバックヤードへ下げることにした。あらかじめ規定にその可能性をうたっていたとは言え,せっかくお送りいただいた作品を舞台裏に下げてしまうことには強い抵抗があったが,安全を優先せざるをえなかった。予選では,送られてきた作品はちゃんと全部見たので,その点はご理解いただけるものと信ずる。これまでは寸法個数とも制限無しを原則としてきたのだが,次回は個数を一個にするとかなんらかの規制せざるをえないかもしれない。
あけて11日。
smtは開場前から長蛇の列である。
公開審査には新企画として,smt7階のシアター180席を満員にしての,サテライト中継が行われた。1階のオープンスクエアの審査会会場に観客が入りきらないからだ。サテライトはなんだか寂しいのが普通だが,ここでは1階が床座りor立ち見の厳しい状態なのに対し,サテライトの7階シアターは映画館レベルのよい椅子だから,サテライトが一番快適な観戦場所だったのは間違いない。
サテライト会場を盛り上げるべく,私は阿部仁史さんと櫻井一弥さんとともに,解説をやった。つまり,テレビ中継で審査のやりとりを見ながら,「今の切り返し,するどいですねえ!」「ああ,どうして助け船に乗らない!!」「墓穴を掘るとはこういうことですね」などとやるのである。
映像と音声は本会場からサテライトへの一方通行で審査には一切影響がない。非常に気楽な立場だから,テレビで野球やサッカーを観ているような,ものすごくリラックスできた感じ。あのステージで審査員をやるのは恐ろしいプレッシャーであることを知っているだけに,この岡目八目状態をとても楽しんだ。裏日本一も会場の拍手で決めたが,結果はあの場に居合わせた人々だけの秘密なのである。
今年も『オフィシャルブック2007』が刊行され,お盆すぎにはギャラリー・間を皮切りに巡回展が行われる。これから卒業設計をおこなう方々は必見。OB諸氏も楽しめる。乞うご期待。
さて,裏方をやりきった仙台建築都市学生会議の諸君,ごくろうさまでした。
作品搬出終了まで,気を抜かずに慎重に。