日本語のPodcastを音声認識で文字に変換し検索可能にするサービス。すばらしい。
産総研の仕事。江渡さんもチームメンバーのひとり。
音声認識だから当然間違いがあるんだけど,それは「みんなで訂正する」ことで乗り切ろうとしてる。Wiki的。その編集インタフェイスは秀逸だ。だけど,結局はオリジナルの発信者がチェックしないと品質の維持は難しいとは思う。
いずれはGoogleなんかに飲み込まれることになるのでありましょうか。
元永さんが危惧しているように,Podcast独特の,言いっ放しのお気楽感は消えていくのかもしれない。
もっとも,文字で書かれた言葉と,声によって読み上げられた言葉とを比較して,前者がよりオフィシャルで後者はカジュアルとかぎったものでもない。音声化することでこそ強い意味を帯びる言葉ってのもある。
英語圏などでは,タイプしてきたテキストを壇上で読み上げるという形式の講演会がある。初めて聞いた時は,なんかつまんねえなと思ったりもしたが,あれはああいうものなんだそうだ。
さらにいえば,宣誓や祝詞は声が「正」で文字は「控」にすぎない。人間どうしだと「言った言わない」がもめ事になるから契約は文字に書かれ定着されねばならないのだが,相手が神様やらお天道さまだと,「言ってない」という言い訳はできない。
Podcastでネットに放流された言葉は,いつまでも消えずに残り,いまや検索されて繰り返し白日にさらされる。「言ってない」という言い訳はできない。くれぐれも,かしこみかしこみ,申されねばなるまいよ。
コメント (1)
技術としてはいずれそっちに向かうのだから、そろそろ覚悟しないとね、という気持ちと、現実にいま漂っているつかの間の「自由っぽい」空気をはかなむ気持ちと、両方の境界上って感じです。でも、はかないからこそのアジールという気もするので、皆また新しい場所を探すんだろうなあ。
podcastle自体がエシュロンを目指しているとは思わないですけど、パンドラの函だよなー、って思いました。
投稿者: もとなが | 2006年12月12日 18:21
日時: 2006年12月12日 18:21