河北新報ニュース 合併後の旧町村議会議場 特殊構造、進まぬ再利用 宮城:
平成の大合併で誕生した宮城県内の新市、新町の多くで、旧庁舎内にある旧市町村議会の議場が、活用されずお荷物になっている。
人口が減れば、建物が余るのは避けがたい。床面積の総計を数字だけみれば、ひとりあたりの面積は増えることにはなるが、むなしい机上の計算でしかない。
しかし、どこかで誰かがきっと(木枯らし紋次郎風に)空間を必要としているのだから、所有と使用を分離して空間利用の流動性を高め、マッチングをうまくやってリソースの再配分ができれば、もっと上手に使えるはずなのだ。
自治体が自分で使おうとすると、先立つものがないことが問題だが、ファシリティへの投資は常にどこかしらにあるわけで、新築に費やされることになっていた予算を改修に振り向けることができればよいのだろう。ただ、新築どころか改修の予算さえ絶無であるような、カラカラの自治体も少なくないから、ことは簡単ではない。
そもそもは行政をコンパクトにするために合併したんだから、ファシリティは余るのが当然で、それを手放さずに自分で使おうとするから「経費をかけるだけのニーズがあるか疑問」なんていうショボーンとした答えしか出てこない。
改装費用店子持ちで何にでも使っていいよ−−クリエイティブなワークプレイスなんてのは需要ないかもしれないけど、集合住宅や店舗やキノコの工場やら、それこそ小規模多機能拠点とか−−といえば、R不動産的に価値を見いだしてくれる人はいるんじゃないのかなあ。
こういう遊休施設の民間利用というのは一般化すると,WMI(Wider Market Initiative: 既存公共財産の商業利用)というようなのだが,日本では未だ「公物」の利用には多くの規制があってなかなか実行できない。制度設計が社会の実情とあわなくなってきてるってのはよく聞く話だけれども,これもそのひとつだ。
コメント (1)
先日はありがとうございました。
PPPとかPFIみたいなのでいうと最近は指定管理者制度みたいなのが盛んに行われるようになってきてるので、
規制緩和が進むことをねがいます。
投稿者: ONOQ | 2006年08月19日 11:43
日時: 2006年08月19日 11:43