ニンテンドーDSのように,折りたたみの両面に液晶画面のついたケータイの試作機。キーのかわりにタッチパネルをつかってインタフェイスの可能性拡大を狙う。商用化の予定はないとのこと。
似たのは昔J-phoneにあった。モノクロの液晶で,一枚のタッチパネルで表示と入力を全部すませていたが,一代限りで滅びた。
下部ディスプレイはキー部分の代わりとなるようタッチパネル機能が備わっている。「従来の携帯電話ではメニューが多すぎて迷う」という声に応えて、タッチパネルディスプレイに表示されるボタンは3つに限定。端末下部に配された「切替ボタン」を押すと、他のメニューに切り替えられるようになっている。押した瞬間には手応えが感じられるようにもなっているという。
ドコモのニュースリリース:
報道発表資料 : 「2画面ユニバーサルデザイン携帯電話試作機」を開発 | お知らせ | NTTドコモ
オートスキャン機能は画期的。時間はかかるけど,細かいキーを全然おせない人でも使える。
インタフェイス研究にはいくつか方向性がある。このDSケータイのように,いままでうまく使えなかった人にも使えるようにするってのと,いまの機能をもっと簡単に効率的にできるようにするってのと,はじめての体験をいかに了解してもらうかってのと。ただし,これらのデザインはバラバラではなくて,全部つながっているんだというのが「ユニバーサルデザイン」のコンセプトなわけだ。
そうなのだけど,このプレスリリースを読む限りでは,最初の方向性,つまりネガティブをゼロにする使い方の提案にとどまっているようで少々物足らない気もする。せっかくのDSなのだから,もっと馬鹿みたいな使い方はできないものかなあ。
タッチパネルを使うことで,切り替え可能な擬似ボタンのパターンを多数持てるというのがミソだってことなんだけど,疑似ボタンである必要すらないのではないか。その点,ニンテンドーDSはタッチパネルの可能性をずいぶんいろいろ検討していると思う。こすったり,撫でたり,突いたり……
ただなんにせよ意欲的な仕事だと思うので,もうちょっと詳しい論文なり資料なりを見てみたいな。誰かCEATEC JAPAN 2005に行かれる方はいらっしゃいませんか。
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