中国浙江省の投資グループ、中瑞財団が仙台市に大型商業施設「仙台空中中華街」(延べ床面積5万6800平方メートル)の建設を検討していることが12日、分かった。構想では2007年に完成。
「空中中華街」というのは見慣れない字面でキャッチーだとおもったが,要するに料飲と物販の商業コンプレクス。仙台市南部の長町再開発地区。
でも,ただのショッピングセンターを「中華街」と呼ぶのはどうなのよ,と思う。
折しも内田樹の次のような文章を読んだところであった。
10年ほど前、日本における「都市」の定義というものを思いつき的にしたことがある。 そのとき私が考えた条件は一つだけ。 それは「チャイナ・タウンのある街」というものである。 ここでいう「チャイナ・タウン」は比喩的な意味のそれである。 「チャイナ・タウン」のある街というのは「港町」であるということである。 この場合の「港」は地理的に海岸を意味するわけではない。 川沿いであろうと、内陸部であろうと、山のてっぺんであろうと、排除的な境界線が効果的に機能しないために、「入ろうと思えば、どこからでも入れる」ならば、そこは「港」の条件のひとつを備えていると言ってよい。
内田は,東京は「港町」ではないという。東京には「センチネル」がいないから,と。
2007年,「空中中華街」を擁した仙台は「港町」になれるのだろうか。