第16回東北建築作品発表会
に行ってきた。これは,建築学会東北支部主催のイベントで,東北建築賞の第一次審査会をかねている。私は昨年に続いてこの審査員でもあるので一日これを聞いていた。
メディアテークの7階のスタジオシアターを会場として,無料で一般公開なのだが,審査員と応募者以外はほとんどお客さんがいないとても寂しい会になってしまっていた。去年はもうちょっとお客がいたような……。なんつうか,すごく地味。いや,作品は意欲的なのも多いんだけど,イベントとして地味杉。
せっかく設計者が集まって自らプレゼンをする会なのだし,その目的にも「東北地方における優れた建築活動を広く人々に知っていただくとともに,それを記録し,設計者および建築関係者の相互の研鑽の場とし,もって東北地方の建築に撮っての共通課題の探求にあたること」が掲げられているのだから,もっと人目につくように楽しくやったらいいんじゃないのかなぁ。
たとえば,同じメディアテークでも,一階でやれば多くの人に見てもらえるでしょう。パネルと模型もオプションで出してもらえば,一日かぎりのイベントだとしても,皆楽しめるはず。発表者も今は自分のプレゼンが終わったらトットと帰ってしまう人が多いのだけど,ちゃんとお互いに話が出来る場所を用意しておけば,看板だけでない「相互研鑽」の場にできると思うがなあ。
なんか,みんなの努力が,微妙にすれ違ってしまっていて,ひどくもったいない気がしたのだった。
さて,発表された作品は全部で33。「高齢者ケア施設温泉付」と「過疎地の豪華な学校」,「市街地活性化のための開発——特に駅裏」が並ぶ。補助金を使ってない建築は,住宅とクリニックぐらいじゃないのかな。これも東北の現実。