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2005年07月 アーカイブ

2005年07月04日

「東大で学んだ卒論の書き方★論文の書き方」

東大で学んだ卒論の書き方★論文の書き方

とてもよい論文執筆指南。
ゼミの諸君は必ず読んでおいてください。

至言の一端を紹介。

速く楽に書くコツは、「広く浅く書いて積み上げる」ことと「人に見せる」ことである。
「論文を書いてから実験する」(ランドシュタイナー) 
 「勝ってから戦え」(孫子)
自分の意見を簡単に撤回してはいけない。なんでも「はい、そうします」と答える人間は、学生としての資格はない。

もうすぐ提出だ。がんばれ。

[結]2005年7月 - www.textfile.org経由

追記:
上記の文章で,嫌みではなく,すごいなと思うのは,「ちなみに審査員の受けはイマイチで、防衛に結構苦労した」などと謙遜しながらも,筆者が自らの博士論文を同ページ上に提示していることである。すばらしい。

追記2:
「論文」というのは,しかしながら上記のような形式のものだけをいうのではない。詳しくは,「学術論文のスタイルには『アングロサクソン型』と『大陸型』の二種類がある」とする内田樹の文章を参照されよ。ただし,ゼミの諸君が「私の卒業論文は『大陸型』でして…」などと口走ってみても,私は聞く耳をもたないのでそのつもりで。

2005年07月05日

ニエト&ソベヤノ講演会

マドリードの建築家,ニエト&ソベヤノがsmtで講演会を行います。
ふるってご参加ください。

※まだ席に余裕があるようで,7/4月以降でも登録可能のようです。ぜひご来場ください。

仙台建築都市学生会議/SEEI(愛知万博2005スペインパビリオン)共催
Fuensanta Nieto & Enrique Sobejano レクチャ
タイトル:The intermittent project

日時:2005年7月6日(水)開演18:30〜(開場18:00)
場所:せんだいメディアテーク7階スタジオシアター
定員:180名(申込み先着順)
入場無料,通訳なし
参加希望の方は7/4(月)まで,下記のメールアドレスへ送信して下さい。
※まだ席に余裕があるようで,これからでも登録可能です。

申込みおよび問い合わせ先
仙台建築都市学生会議レクチャ担当:ssnlecture@hotmail.co.jp

講師略歴
ニエト&ソベヤノ
マドリッドを拠点に活動する二人組の建築家。1957年マドリッド生まれ。マドリッド建築大学卒業。コロンビア大学大学院修了。1986 – 1991年Arquitectura誌ディレクター。現在,ニエトはヨーロピアン大学(CEES)でプロジェクトの指導をしており,ソベヤノはマドリッド建築大学で教鞭を執る。1996年,ヨーロッパ賞受賞。スペイン国内での代表作にヴィゴ大学学長のオフィス,パルラの集合住宅,ラティナ市役所。進行中プロジェクトにメリダの議事堂,コルドバのメディナ・アザハラ・ビジターセンターがある。また,スペイン国外でもハバナ,グローニンゲン等でプロジェクトを展開。
http://www.nietosobejano.com/

SEEIとは?
SEEI (Sociedad Estatal para Exposciones Internacionales) は、2000年ハノーバー万博の際に設立された、国際博覧会へのスペインの出展を企画・運営する公的機関です。現在は、2005年愛知万博スペイン パビリオンの企画・運営、また、2010年に予定されている上海国際博覧会への出展準備に従事しています。国際博覧会事務局 (BIE: Bureau of International Exhibition) 公認機関。

FM1, 2005.7.4

リスク管理,FM関連法規
Fm1 2005 08

何かが禁止されているってことは,それをやる人がいるということである。
法律があるってことは,そこに問題があるってことだ。

次回最終回。
期末レポートの説明を行います。

2005年07月06日

『アナ・トレントの鞄』

ジャケ買いならぬタイトル買い。とても楽しみ。

クラフト・エヴィング商會,『アナ・トレントの鞄』新潮社,2005

アナ・トレント ?
ビクトル・エリセ,『ミツバチのささやき』
……んー,品切れで中古にプレミアムがついてしまっているなあ。再販すべき。

追記:届いた。さっそく読む。
この映画と同じように、この本もまた、これが終景だと実感できるラストシーンをもっていた。

デザイン情報概論,2005.7.6

情報の反意語は何か?
Di 2005 10

次回,期末レポートの課題説明を行います。

建築ITコミュニケーションデザイン論,2005.7.6

建築とコンピュータ
Aitcd 2005 10

2005年07月10日

『プレゼンテーションの極意』

を読む。
川崎 和男,『プレゼンテーションの極意』ソフトバンクパブリッシング,2005

いつもながらの川崎和男節。嫌いな人には受け付けにくい文体かもしれないが,私は慣れている。

服装を慎重に選ぼう,音楽を使おう,印象的な最終場面を用意しよう,などといった,普通の「プレゼンノウハウ本」とは違うアプローチから様々な議論が展開される。スマートにプレゼンをこなそうという了見のとは違う川崎のプレゼンテーションにかける気合いが感じられる。

一番関心をもったのは,「AとかけてBと説く,その心はC」という「謎掛け」のフォーマット(書中では「表現ルール」)を提示していることである。「どんなに長いプレゼンテーションでも,伝えたいポイントは,結局のところ,このAとBとCの3つでしかない(p.113)」という。

川崎はABCの順序は入れ替え可能だとする。——謎掛けとしては,AとBは交換可能だが,Cが先になると謎掛けにはならないのではあるが——このABCによって,「かけて,解いて,その心」を示すのだ。プレゼンテーションの中で,ABCを自在に入れ替えていくことで,ダイナミックでありながらポイントを外さないプレゼンテーションをすることができるというのだ。

「AはBである」という言明の形式によって議論をすすめようとすると,往々にして硬直的となり,議論のダイナミズムは失われがちとなる。謎掛けフォーマットによって,三者の関係を相互に置換しつつ議論を柔軟にすすめようという姿勢は,「デザイン」的なものだと思われる。

ここまで書いて気づいたが,謎掛けとはアブダクションにほかならないのだな。なるほどそうか。

さて,この本では繰り返し,「この本を信じるな」というメッセージが発せられる。型を身につけていないままに型破りであることはできないから,まずは型を身につけるべきだとは思うが,型通りではいけないこともまた同時に認識していなくてはならない。何かを学ぶためには,まずこのダブルバインドに耐えなくてはならない。

未来のコンビニを考えよう! 30周年記念キャンペーン - ローソン

未来のコンビニを考えよう! 30周年記念キャンペーン - ローソン
という懸賞論文。締め切りは8月末。

ただし,受賞作品だけでなく全応募作品の諸権利はすべて主催者のものとなる。

・応募作品の所有権は株式会社ローソン(以下主催者という)に帰属し、返却いたしかねますので、予めご了承ください。
・応募に伴い発生する費用は全て応募者の負担とします。
・ 応募作品の著作権、特許権、実用新案権を受ける権利その他権利は主催者に譲渡されるものとします。
・また、応募作品の内容について、主催者が将来修正、加工することを承認したものとみなします。

最優秀賞の副賞が「賞1 ローソンがあなたのアイデアを実現します」となっている。ローソンがアイデアを実施することそれ自体が名誉であらうと,そういうことになっている。「わたしのアイデアが,世界中のローソンで実現するなんて,本当に夢みたいでぇす」とか,いっちゃうのかな。ふうん。

2005年07月11日

FM1, 2005.7.11

ファシリティの評価

●期末レポート課題
(1)ファシリティの不適当な使われ方を問題としている新聞記事をひとつ取り上げ,
(2)その問題点に関わる新たな論点を加えて,議論を整理した上で,
(3)ファシリティの使われ方に関する改善案を提示せよ。

Fm1 2005 09

2005年07月13日

ハウルの動く城ペーパークラフト

エプソン特別協賛 ハウルの動く城・大サーカス展 | 「ハウルの動く城ペーパークラフト」 | EPSON:

A4で26枚の大作。ダウンロードは8月末まで。
こういう作業に没頭できると楽しい。

学生のころ,槇先生の事務所にバイトに行って,まる一日ペーパークラフトのシャンボール城を作ってたことがある。惜しくもドミニク・ペローに敗れたフランス国立図書館のコンペが始まったころだ。「シンプルなマッスと林立するタワー」というイメージが出て,シャンボールみたいなのですかねと誰かが言ったので,感覚を共有しようということで,既製品のペーパークラフトで(スクラッチだったら大変!)模型を作ることになったのである。下っ端の私がそれを担当した。ボリュームスタディなどが真剣に行われる傍らで,ペーパークラフトを黙々と作っていた。ものすごく作業に集中していたという感触を覚えている。

デザイン情報概論,2005.7.13

最終回。
都市のイメージを形成している要素は何か?
および,期末レポート課題
Di 2005 11

学生諸君の回答。
Di 2005 11Reports

建築ITコミュニケーションデザイン論,2005.7.13

「情報化社会」という神話
Aitcd 2005 11

2005年07月14日

Google ローカル

Google ローカル

一気にGIS化をすすめるGoogle。
今度はタウンページを組み込んだ地域情報提供サービスをはじめた。

カテゴリしばりの検索結果にはあまり冴えがないように感じられるが,まだBetaだしな。当然のごとく衛星写真付きのドラッグスクロール地図。ベースはゼンリン。

これからの位置情報系の研究はすべて,Google GISがすでにある世界に対して行われることになる。中途半端な"Google"はもう要らないのだから,"Google"それ自体をつくることと,"Google"を個別具体的にどう利用するかを考えることとに,研究の領域はくっきりと分かれていくのではないか。

2005年07月15日

アイチューンズ

ITmediaニュース:Appleが国内子会社「アイチューンズ」設立、エイベックスが楽曲提供で合意

カタカナが妙に新鮮アイチュンズ

ようやく。

無料でノベルティTシャツを作成・販売

Venture Now(ベンチャーナウ) Daily Venture News:GarageVenture、ノベルティTシャツの作成から販売まで無料で受託「ClubT」

オンデマンド生産のシステムを使ったおもしろいビジネスモデル。

イベントをやるときにはよくTシャツをつくる。限定品だからいい,というのもあるが,せっかくつくるなら欲しい人はあとからでも入手できるという仕組みは便利そう。

『鉄則!企画書は「1枚」にまとめよ』

を読む。

Passion For The Futureで紹介されていたもの。

パトリック・G. ライリー,『鉄則!企画書は「1枚」にまとめよ』阪急コミュニケーションズ,2003

企画書を読んで意思決定する人たちは例外なく忙しい。長たらしい企画書は長いというだけで読まれることがない。企画書は密度と精度を高めて,簡潔に,明確に,具体的に,断固1枚にまとめるべし。

書かれるべきは下記の8つ。内容によってバランスが変わることがあっても,順序は変わらない。

1. タイトル
2. サブタイトル
3. 目的
4. サブ目的
5. 理由
6. 予算
7. 現状
8. 要望

十分なリサーチを経て集めた情報を吟味して濃縮し,冗漫な言葉を刈り込み,一枚に圧縮する。

本書にはそうして作った企画書の例がたくさん載っている。「1ページ企画書本」,つまり本書自体の企画書も掲載されているし,クフ王にピラミッド建設を促す企画書なんてのもある。確かに1分で読める。最後の「要望」がグッと来る。

今や忙しいのは経営者や投資家だけではない。原題は"The One-Page Proposal"であるから,「企画書」だとイメージが限定されすぎで,「申し込み」とか「依頼」とか,とにかく誰かに行動を求めるための言葉全般に適応されてよい議論だ。たとえば,メールで頼んだつもりなのに相手がちっとも何もしてくれない時には,相手の怠慢のせいにするばかりでなく,自分のプロポーザルが悪かったのではないかと反省してみるべきだろう。

「どんな用紙と活字を選ぶ?」という章が立てられているのが私には印象的だった。飾りのない白い紙に標準的なフォントを用いて黒一色でレーザープリンタで出力せよ,とある。それを折らずに渡す。送るときは大判の封筒で。川崎和男が『プレゼンテーションの極意』で「服装を慎重に選ぼう」と指摘するのと同様に,形をきちんとすることの大切さが指摘されているのだ。

邦題はカジュアルだし薄くて気楽な感じに見えるが,なかなかにインパクトのある本だ。

2005年07月16日

世界の軍事費を一覧


Arms-700
andrew cooke: military spending

世界各国の軍事費をグラフィカルに表現した地図。日本は世界で5番目。桁違いに大きな円が北半球を覆っている。

C O U L D:美しき兵器経由。この記事からリンクのあるC O U L D:データを重ねるでも興味深いインフォメーショングラフィクスが紹介されている。

2005年07月18日

『『感情教育』歴史・パリ・恋愛』

を読む。

小倉 孝誠,『『感情教育』歴史・パリ・恋愛』みすず書房,2005

フロベールの『感情教育』の読解である。様々な分野の古典的名作を高校生にもわかりやすく3回の講義録の形式でまとめる,みすず書房の「理想の教室」シリーズのひとつ。ほかにも『白鯨』や『こころ』などの小説,映画ではヒチコックの『裏窓』なんてのもある。他のも読んでみたい。

フロベールの『感情教育』は,1840年代のパリを舞台として,青年フレデリックの生活を通して「同世代の人々の精神史」を描こうとした風俗小説。本書はこれを,二月革命に関わる歴史,舞台となる都市空間パリ,アルヌー夫人や娼婦ロザネットらとの恋愛の3つの視点から読解しようとする。各章のはじめに関連する部分の抜粋が掲載されており,おってその部分が詳しく論じられるという形式。これらの引用部分は『感情教育』のハイライトでもあるから,元の本を読んだことがなくても楽しめるだろう。

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2005年07月20日

建築ITコミュニケーションデザイン論,2005.7.20

情報技術と没場所性(その1)
ハンドアウトは次回も使いますので,持ってきてください。
Aitcd 2005 12

ClamXav - The FREE Virus Scanner for Mac OS X

ClamXav - The FREE Virus Scanner for Mac OS X

Mac OS X Tiger対応でフリーのウィルスチェッカー。

先日,ウィルスに感染したWindows XPのパソコンを接続した学生がいたために,学内ネットに大きな不具合が生じた。このため「ウィルス対策ソフトのインストールされていないパソコンはネットへの接続を認めない」という大規模な対症療法が全学的に進行中である。

この騒動にマックユーザの学生も巻き込まれた。同種のソフトのインストールしてないものはマックでもダメだということになってしまったのだ。

マックのウィルスはすっごく少ないんだとか,入れようにもマックにはウィルス対策ソフトがほとんどないんだとか,あったとしてもN先生関係はもう入れたくないんだとか,VirexはTigerに対応しないんだとか,そういう現実的な理由はまったく通用しないようなのである。

このClamXavは常時監視型ではなく,また発見しても駆除はできないタイプのようだが,フリーだし,これで定期的にチェックすることとすれば,まずは一応対策したことになるのではなかろうか。

関連記事:
E-WA’S BLOG - ClamXav 1.0.1
E-WA’S BLOG - ClamXav:アンインストールするには
E-WA’S BLOG - ClamXav:ウィルスの発見と削除

2005年07月21日

第一回 科内住宅設計コンペティション「空間、光、影」

建築家の八重樫直人さんを審査員にお迎えして行う,学生有志団体「毎週住宅を作る会議」が企画したコンペ。

「科内」とありますが,宮城大学限定というわけではありません。こぞってご参加ください。

Forme-Contrast Kanay

第一のテーマは、「空間、光、影」とします。第二のテーマは、自由設定です。しかし、ひとつとしてください。 第一のテーマを必須のものとし、自分で選んだ第二のテーマをレイヤーリングしドライブすることを設計プログラムとしてください。

出題者・八重樫 直人(建築家)

審査委員 八重樫 直人(建築家)
MYU講師 本江 正茂
MYU講師 平岡 善浩

賞 グランプリ1点(八重樫賞)、本江賞、平岡賞各1点

住宅を設計してください。設計条件(規模、階数、延床)など基本的に自由ですが、下記の項目は厳守してください。
・敷地は自由に選ぶことができますが、実在するもので、設計期間中に容易に見に行ける場所としてください。
・家族は二人以上としてください。
・模型は重要ですので必ず検討段階で作製して空間把握の助けとしてください。(エスキス模型の全てを最終講評時に時系列で見させていただきます。)

※表現手法は基本的に自由です。成果物の分量も各人で判断して下さい。
往来の紙でのプレゼン、ビデオ、動画、ブックレットなど自分の考えやスキルにあった方法を選んでください。
・講評する側全員に伝わる手法をとること。
・独りよがりなものにしない。
・相手にわかりやすく、無駄を省いたものにする。
・模型だけのプレゼンは不可。
提出期限・場所 平成17年8月9日(火) 宮城大学製図室
応募登録;所属大学・学部・学科・学年・メールアドレスを記載のうえ下記アドレスまで。

登録・質問:毎週住宅を作る会議 代表 吉田朋史 p0322097@myu.ac.jp

メーリングリストを作成するので参加希望者必ず登録してください。
情報の変更等はメーリングリストを通じて報告します。
登録締め切りは平成17年7月22日(金)26日(火)とします。

賞品を何にするか検討中……

ローリー・アンダーソン「時間の記録」

閉鎖問題にゆれる?ICCだが,うれしい企画。アーティスト・トークをネット中継!
ICC Online | Archive | 2005年 | ローリー・アンダーソン「時間の記録」 | トーク

♪オゥスゥーパマアーンとかドラムスーツとか,懐かしいなあ。
ぜひ見に行きたい。

Google Moon, Google Mobile

怒濤のGoogle GIS。

Google マップ - Lunar Landing Sites

今度は月面。
1969年7月20日の人類月面到達記念日を祝しての公開。2069年のGoogle Moon本格稼働にむけてのコペルニクス・イニシアティブ計画の一環のようだ。

月なのにズームもばっちり!

もひとつ,Google モバイルも。

しかしこうなると,「Google 中つ国」だとか,「Google ナルニア」とか,なんでも出てきそうだな。

ミラグラフィ

ミラグラフィ:(ミラー型ディスプレイ)集う:都市開発ソリューション:HITACHI

鏡像と映像を重ねて表示する姿見型ディスプレイ。
後ろ姿を撮影・表示できるとか試着室まわりでは便利に使えそう。
白雪姫の様子をチェックするのにも使いやすいにちがいない。
そのような呪術的な用途にはもってこいだろう。

いろいろシステム図が描かれてはいるが,要するにハーフミラーをスクリーンに使うといういたってシンプルなもの。技術的な新奇性がなく,既成の技術を組み合わせて新しい使い方を考えだしただけってところが好ましい(笑)

2005年07月23日

Gate of Taipei

Taipei Times - archives: Japanese architect wins design bid

槇先生がコンペに勝って台北に駅とツインタワーを設計するらしい。完成は2011年予定とか。残念ながら記事に画像はない。楽しみ。

Afusion*design partnership経由。
画像をみつけたら教えてください!

「立体駐車場」を鑑賞する

ご存知,住宅都市整理公団総裁の大山顕による「@nifty:デイリーポータルZ:「立体駐車場」を鑑賞する」が公開されている。

駐車場,とりわけ立体駐車場は,私どもの研究室でもたびたび取り上げている現代都市を議論するうえでかかすことのできない重要なビルディングタイプである。住宅都市整理公団の卓越したリサーチ能力を生かして,駐車場研究が継続・発展していくことに期待したい。

それにしても,ちゃんとシフトレンズで撮影すると,タワーパーキングの美しさが映えるなあ。

FeliCaで街をブックマーク──TOWNPOCKET

ITmediaビジネスモバイル:FeliCaで街をブックマーク──TOWNPOCKET

店頭におかれた端末にiモードFelicaの端末をかざすと店舗から情報が送られてくる。これだけだとQRコードでもよかろうって話なんだが,ケータイから店舗側に情報が行くところが違う。

その店とどの程度付き合うか、そのレベルを自分で選べるのがポイントだ。Bookmarkではユーザーの情報が店舗に送られることはない。Nicknameではメールアドレスとニックネームを、Memberは電話番号などの個人情報も店舗に知らせることになる。
これまでおサイフケータイは主に決済や会員証システムで利用されてきた。しかしTOWNPOCKETの場合は、客がその店を利用するよりも前や、会員になるほどではないというシーンでも、店舗と客を結びつけられるところが新しい。

「街をブックマークする」がコンセプトらしい。ま,それぞれのユーザからはそう見えるのかもしれないが,むしろ,蜂を集めるために,花粉のまわりに甘い蜜を分泌するように進化した花弁植物のイメージが浮かんでしまう。

モバイル端末を使う商用サービスは,かなりの部分この「花と蜂」のメタファで語れてしまうのではないか。

どうも,蜜が足らない花が多い。
要するに蜂はなめられてんだよなー。
だから受粉もおきないんだと思うぞ。

2005年07月24日

Project C-90

Project C-90
カセットテープのコレクション。

懐かしい。これを紹介する記事を読んで想像したのよりずっと。

チマチマとレーベルに書き込みしたり,爪を折って上書きできなくしたり,指と鉛筆でたるみをとったり,録音の最初の部分が切れたりしないようにリーダー部分?を巻いておいたり,そこんところがクリーニングテープになってたり,そういうアナログなカシャンパカンとした手触りが鮮やかによみがえる。

よく使ってたのは,SonyのCHFとかHF。BHFだとちょっと贅沢な気持ちになったものだった。Axiaの薄型ケースは画期的な発明だったなあ。

山のように持っていたはずだけど,どこにいったのだろう……
ていうか,カセットデッキがうちにはないかも。車にはあるか。

そして私がMDを一枚も買わぬうちに,iPodとmp3の時代になってしまった。CDはいまや楽曲を購入するためのパッケージでしかなくなった。パソコンのソフトと同じだ。iTMSで買えるなら私はCDを買わないだろう。大容量のiPodはプレイヤーであるよりもまずCDのケースなのだと喝破したのは吉岡直樹であった。

このカセットテープ・コレクションをてっとり早く一覧したいときはこちら。
Cassette Jam '05
ずらっと並ぶとこれもまた美しい。

2005年07月25日

Logogle

Motoelab Logoogle

こういうのができます。
Google得意の季節ネタにも対応してくれるようになるとすごいんですが。

『インフォーマル』

を読む。
セシル・バルモンド,『インフォーマル』金田充弘監修, 山形浩生訳, TOTO出版, 2005

コールハースのボルドーのヴィラ,クンストハル,コングレキスポ
クルカ&ケーニッヒのケムニッツ
リベスキンのスパイラル
シザのエキスポ98ポルトガル館
ファン・ベルケルのアンヘルム中央駅

本書にとりあげられた上記作品の他にも
スターリングのシュトゥットガルト美術館
コールハースのシアトル図書館
リベスキンのユダヤ博物館
などなど

これらの構造デザインを行ったのが,構造家のセシル・バルモンドだ。

彼は,建築家との対話を通じ,きわめて合理的論理的なプロセスをへて,結果,グラグラしたインフォーマルなものをつくりだす。これらの作品が,なにほどか現代的で新鮮な形態に到達・提示し得たのは,建築家のビジョンもさることながら,セシル・バルモンドの卓抜な構想力の力によるものが大きいということがよくわかる。

こうしたインフォーマルな構造に対しては,構造と力の関係が直観的でなく捉えにくい,結果を見ても成立するのかどうか理解できず,コンピュータの計算結果を鵜呑みにするしかなくなる,などという批判がある。だが,本書を読めば,直観そのものにも「貧富の差」があることは明らかだ。合理的であることと複雑であることとは矛盾しないのである。

本書はこれらの建築の構造決定プロセスのケーススタディと,「インフォーマル」な構造に関する数学を話題にしたエッセーからなる。文中にちりばめられた小さなダイアグラム・スケッチが,いちいち的確であることにあらためて驚く。数学的な知識も前提とはされていない(もちろんそれがあればもっと楽しめるのだろうけれど)。

チェス960

注目集める元チェス世界王者考案の『チェス960』(上)

アメリカ人唯一のチェス元世界王者にして,なにかとお騒がせなボビー・フィッシャーが考案したチェスの新ルールが「チェス960」あるいは「フィッシャー・ランダム・チェス」。そんなのがあるんですねえ。

 チェス960のルールは従来のチェスとほとんど同じだが、駒の配置に、かつてチェスにとっては忌むべきものと思われていた「偶然」という要素が取り込まれている。ポーン[将棋の歩兵に相当]が前列に並ぶのは普通どおりだが、その後列の白の駒はランダムに配置される。ただし2個のビショップ[同角行に相当]は、それぞれ白マスと黒マスに配置されなければならず、キング[同王将に相当]は2個のルーク[同香車に相当]の間に配置されなければならない。黒の駒は向かいあった白の駒と対称をなすように並べられる。
これにより開始時の駒の配置パターンは1通りではなく960通りになる。チェス960のポイントは、チェスを暗記という束縛から開放することにある。

(ルークは飛車相当じゃない?)

ともかく,この新ルールによって,解析しつくされてしまった,すなわち定石を覚えていないと勝負にならない序盤戦のありかたを変えようというのだ。実にフィッシャーらしいアイデアですばらしいと思う。

ただ駒の動かし方を知っている程度にすぎない私が,「フィッシャーらしい」などと偉そうに言えるのは,『ボビー・フィッシャーのチェス入門』でチェスのルールを覚えたからだ。

この本はとてもユニークな形式をしている。冒頭でごくごく簡単に駒の動きとルールを説明したら,あとはひたすら詰めチェスの問題を解かせるのだ。問題は相手のキングとごく少数の自駒だけのある盤面から,チェックメイトの一手を探すレベルのものから始まる。しかし,この詰めチェスの一問一問のステップアップのしかたが絶妙で,前問の解説を読んでよく考えれば必ず必要な手を見つけられるし,しかもその手を見つけたときには十分な達成感がある。問題を解いていくにつれて少しずつ,盤面に張り巡らされた駒のネットワークが見えるようになっていく。すばらしい入門書なのだ。この本は定石の解説めいたことにはほとんど言及しない。フィッシャーはひたすら,チェスの空間に内在する原理的な構造だけを鮮明に取り出してみせようとしているのだった。

だから,フィッシャーによって発案されたという「チェス360」のアイデアと,ずっと昔読んだ『ボビー・フィッシャーのチェス入門』の印象とは,すっきりと地続きで,とても「フィッシャーらしい」と思うのだ。

2005年07月27日

Mixed Tape 08

が出てました。
Mercedes-Benz International - International Home - Entertainment - Mixed Tape
iPod車載機能をはげしく売り込み中。

このMixed Tapeシリーズ,05だけ持ってないんだよなあ。

追記:
World of Sexy Admin :: にバックナンバーあり。安藤さんありがとう

建築ITコミュニケーションデザイン論, 2005.7.27

情報技術と没場所性(その2)
ハンドアウトは前回と共通です。

次回,8月3日に補講。
期末レポート課題もこの時説明しますが,事前に学内の掲示板にレポート課題を出しておいてもらいますので,注意しておいてください。

2005年07月28日

建築ITコミュニケーションデザイン論,期末レポート課題


本レポートの内容をもって成績評価を行うので、単位取得を希望する学生は必ず期限までに提出すること。

■課題
(1)講義で扱ったトピックのうち,もっとも関心をもったものを挙げ,
(2)そのトピックに関わる具体的な事例として,実在する人工物やシステム——建築,開発段階のものを含むプロダクト,各種サービスなど——を二つ以上提示しながら,
(3)それら人工物やシステムが,人々のコミュニケーションにもたらす/もたらした影響について論ぜよ。

■採点基準
採点にあたっては,全体の議論の論理的整合性および独創性を重視する。

■体裁等
emailに添付して本江まで送付する。
ファイルフォーマットはPDFとする。
ファイルサイズはなるべく5MB以内に圧縮すること。
必要に応じて図版を使用することが望ましい。

■締切と提出場所
送付先アドレス motoe@myu.ac.jp
2005年8月11日(木)のうちに送信すること。

■その他の注意事項
8月3日の補講において,課題の趣旨について再度説明する。
優れたレポートについては、内容をWWW上で公開する場合がある。

2005年07月31日

『生物から見た世界』

ユクスキュル, クリサート,『生物から見た世界』日高敏隆, 羽田節子訳,岩波文庫,2005

環境世界論の古典。手に入りにくくなっていたが,文庫になった。必読。

About 2005年07月

2005年07月にブログ「Motoe Lab, TU」に投稿されたすべてのエントリーです。過去のものから新しいものへ順番に並んでいます。

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