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『哲学の謎』

を読む。

野矢茂樹『哲学の謎』講談社現代新書 No.1286, 1996

哲学が難しいのは,まず哲学者が何を問題にしているのかがわからないからだ。この本は,哲学史思潮解説とは全く違うかたちで,哲学が問題にしてきた問題について述べる。意識,実在,時間,言語,他者等々,何を問題にしているのかは,これを読めば分かるだろう。

次の難しさは,なぜこのようなことを問うのかがわからないことだ。どうでもいいことだといえばそうだし,まして答えがひとつに定まるわけでもない。問うことと答えることとはセットであって,解答によって世界の不可解さが減少するはずだ,という期待は裏切られる。ますますわからなくなるばかりなのだ。

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2004年11月25日 10:16に投稿されたエントリーのページです。

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