を読む。
日本建築家協会間等甲信越支部建築交流部会監修『建築家のメモ—メモが語る100人の建築術 』丸善,2004
見開きで,左ページにスケッチの写真,右にメモについてのエッセーとプロフィールという構成。
人のスケッチというのはおもしろくって,見飽きない。エッセーも印象的なのがいくつもある。
ただ全体を通じて,建築家特有のカッコツケに満ちているので,それが苦手な人には虫酸が走るかもしれない(笑)
そう思いながら読んでいくと,隈研吾が「スケッチの最も大事なことは,自分の描いた線にうっとりしない事である」と書いていて爆笑した。
本書は全編かかる自己陶酔に満ちており,アイロニカルな態度もまた屈折した自己陶酔にほかならない。
もちろん私はそれを否定するものではない。自己陶酔が原動力であってもいいじゃないの。
208ページ全部カラーで2400円。
どうしてこの値段でフルカラーにできるんだろう。そんなに売れるのかな,これ。