を読む。
竹田青嗣,西研『よみがえれ、哲学 』日本放送出版協会,NHKブックス1003,2004
ポストモダン思想でダメを出されていたかにみえる近代哲学——デカルト,ルソー,カント,ヘーゲル,フッサールなんか——の再評価。ポストモダン思想は批判はしてきたけど,それじゃどうすればいいかってことについては何も提示できていない。社会のありようを変えることを原理的に考え始めるとすれば,近代哲学からいくしかないじゃないか,という話。
ハイデガーはあんまり出てこない。パースがプラグマティスト扱いでひとくくりにされてるので,ちょっと不満。ま,文脈からすればしかたないけど。
対談ってこともあって,共感するところは多々あるものの,なんとなく消化不良のところも多く,中間発表的な感じをうけた。
たとえダメダメだとしても,われわれにはこの世界しかないので,いくらかずつでもマシなものにしていくよりほかないもんな。