ソフトウェアのアジャイル開発手法のひとつ,スクラムのワークショップ体験記。結果,スクラムマスター(スクラムにおけるプロジェクトマネージャ)を授与された筆者ら自身のとまどいもふくめて率直な感想が書かれている。具体的なプログラムがタイムテーブルなどでもうすこし詳しくわかるといいのだけれど,それが商品そのものだからしょうがないか。
最初に,オーバーブッキングした参加者が部屋に入り切るようにしつらえを変更することから始まるエピソードや,「プロジェクトが遅延したときの葛藤(かっとう)を表現してください」といったボディーワークの課題など,空間と身体の作法に関わる要素が多く見られる点が興味ぶかい。
スクラムは「ソフトウェア開発手法」だが,「ソフトウェア」に注目してしまうと他のものを作っている人には関係ないように見えるかもしれないが,アクセントが置かれるべきは「開発手法」であって,その成果はすべてのデザイン行為に適応できる話なのだ。