無印良品の店頭で,おそらく新製品の「ペーパーバックノート」を手に取ってパラパラとめくった瞬間,あ,これは「週刊本」だ,と思った。とりわけ具体的に想起したのは,中村れい子を撮影した篠山紀信の写真集『微分』だ。で,これはパラパラ漫画を描くためのノートなのだと了解して,山ほど買ってきた。さっそくひとつ描いてみた(私家版につき非公開)。
「週刊本」というのは,1984年に朝日出版社が刊行を開始した叢書で,週に数冊ずつ出るので「週刊本」という。ペーパーバック風の紙と装丁が特徴だった。刊行リストを今見れば赤面を禁じ得ないようなバリバリに80年代的でポッストモッダーンなシリーズなのであるが,私の青春の本であることもまた否定できないところではある。
写真に手元にあったものがまとめて映っているが,一番好きなのはやっぱり篠山紀信。あとは高杉弾と坂本龍一のがよいです。高杉弾,いまどうしてるんだろう。