はてなダイアリー - コンビニ研グルメ班日記
松本隆を軸にした、建築論・都市論
それから十年ほどたってからか、おれは建築雑誌のページで、松本隆が妹島和世に自邸の設計を依頼し、その空間に住みはじめたことを知る。ほんの一瞬だけ不思議な感じがしたけれど、すぐその後に、あぁ、なるほど、そうだろうな、と、おれはおもうのだった。おれの耳に、『ガラスの林檎たち』が響いていた、いや、路面電車の走る麻布を駆け抜けた少年時代をもつ、そして80年代の消費都市東京を言祝いだ詩人の、素直な空間への嗜好を受け取ったのだった。
「松田聖子」だったのか。なるほど。