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因果と相関

テレビ見過ぎの子、言葉の発達に遅れ 小児科学会が調査 - asahi.com : サイエンス

ちゃんと報告を聞いたわけではなくて,この記事を読んだだけの感想。

テレビを長く見たことが原因で言葉の発達が遅れたという因果関係と,テレビを長く見る子はそうでない子に比して,言葉の発達に遅れがある確率が高いという相関関係とは全然違う。もちろんアンケート調査でわかるのは相関関係だけだ。

小児科学会の人はこれを混同したりしないだろうが,ヘッダや記事だけ不用意に読むと,そこに因果関係があると思ってしまいかねない。

両者の相関を生みだしている見えない原因,たとえば「家族とのコミュニケーションが十分でないこと」とかなんとかいうようなものは,それこそアブダクティブに想像するよりほかない。

だから,ここで対策として呼びかけられている「テレビにカバーをかける」の意味は,単に子どもからテレビを見る機会を減らすためではなくて,テレビのない環境をつくりだすことによって,親と子のコミュニケーションの機会を増やすためだというように理解しなくてはならないだろう。

コメント (2)

もとなが:

新聞のこういう見出しを見ると、多少発達が遅れてもいいじゃん、って思ってしまいます。なにを煽ってるんだと。

で、別の記事では学力偏重はいかんとか書くんですよね。変なの。

見出しの付け方が悪いですよね、新聞って。

もとえ:

ていうか,煽るのが新聞の仕事だし。
ある意味当然かもよ。

新聞読み過ぎの子って,いないのかな。
うちの子放っておくとずっと新聞読んじゃってて困るんです,みたいな。
いないか。

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2004年03月31日 13:04に投稿されたエントリーのページです。

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