1年生から3年生まで後期の設計製図の優秀作品を集めての選抜講評会。
せっかくの機会であるから,選抜されなかった人にとっても今後の手本にしてもらえるように,それぞれの作品のどこが優れているのかってことを述べて,とにかく誉めるのだ!と心に決めて,普段の講評会とは違うモードで臨んだつもりだったが,優れた作品であって一定の水準をクリアしているからこそ,また言いたいことは山ほど出てきてしまうということがあり,必ずしも誉めまくるというわけにはいかなかった。
しかし,そもそも講評ってのはそういうもので,ただただ絶賛されるなんてことはありえないのだ。だから,講評会では,コメントがどのような水準でなされているかについて意識して聞くといい。
要求図面そろえようねーとか,階段の書き方おかしいよーとか,方位と縮尺入れようねーとか,便所狭いねーとか,講評がそんな話で終始するようであれば,設計案云々以前の段階ですでに終わっているってことだ。逆に,自分が作品を作っていくうえで中心的な問題として考えてきたことが,ちゃんと講評会でも話題の中心になったのであれば,たとえ批判をたくさん受けたとしても,まずは成功だといえるのだ。
今回は東北芸術工科大学の結城光正先生も学生さんを連れてお越しくださり,多くの的確なコメントをくださいました。ありがとうございました。呼んでくだされば私も山形へ参りますよ。